GALLERY

作品紹介

2024.07.08

ピックアップ解説

***************
秋のハンドメイドマルシェで平安絵巻の装束「紫式部と清少納言」がデビュー!
マニュアルのポイントをもっと掘り下げ、写真を元に解説します。
***************
 紫式部 1/16モデル

***************
「A.袖をつくる」について
***************
(1)袖の組み立てかた

①|②
③|④

①左上の写真 
単の袖を輪っかにします。この時「外」の文字があるほうを外側にしてつなげてください。
外側の袖の中に単の袖を接着します。単の上側と下側にボンドをつけ、単の上下を接着します。
単の袖は下側を少し出して斜めになるようにします。
②右上の写真
手をカットします。手は指の間まで切ると見栄えがいいですが、難しければ外側だけ切っても大丈夫です。なぜなら袖に引っ込めていると見えません。
③左下の写真
手を袖に接着します。平安時代の女性の着方では指先が袖口からちょっとだけ出るくらいのようです。
ただし、右手は檜扇を持たせたりするので、少し出しておいたほうがいいです。
④右下の写真
袖を衣装(からだ)に接着します。ボンドをのせる部分がはみ出さないように気を付けてください。

******************
「B.衣装(からだ)をつくる」について
******************
マニュアルでは簡単に書いている「座った姿勢にする方法」を説明します。

(1)衣装の組み立て

①|②
③|④

①左上の写真
カットして組み立てる前に切り込み線(点線)の部分に切り込みを入れ、肩の部分を山折りにします。
②右上の写真
左右の衣装の前を接着します。右前の下にあるボンドマークのところにボンドをつけます。あまり多いとはみ出すので注意してください。
赤い切り込み線の跡が残っていたら、目立つので切り取ってください。
③左下の写真
座ったボーズにするときはここでとりかかります。袴の真ん中くらいまで切り込みを入れて下半分を内側に折り込みます。
衣装の前と袴の左右を接着して前側の作業は終わりです。
④右下の写真
衣装の後ろの△の部分の左右を重ねて接着します。

(2)座らせ方

①|②
③|④

①左上の写真
座った姿勢にするために、衣装の前の山折り線で折り曲げます。この部分を大きく折ると姿勢を低く出来るのでお好みで調節します。
②右上の写真
左右のバランスを見ながら衣装の前を後ろのからだのタブに接着します。
最初はタブに付けるボンドの量を少なめにしておくとやり直しができます。
③左下の写真
衣装の裾を拡げながらバランスを調整し、裾の位置が決まったら裾の先端の裏側にボンドを付けて後ろのからだの裾と接着します。
ここも最初は付けるボンドの量を少なめにしておくと貼りなおしができます。
④右の写真
衣装の裾を折り曲げてバランスを調整します。

(3)髪の組み立て

①|②
③|④

①左上の写真
髪の下を絵巻の様にするときはここで切り込みを入れておきます。
②右上の写真
髪の頭の部分を組み立てるときは、写真のようにボンドマークのある部分の反対側にボンドを付けたほうがやりやすくなります。
③左下の写真
左右の髪を貼り合わせるときは、カーブした部分はくっつきにくいので、指でしっかり押さえて接着します。
④右下の写真
髪の組み立てが終わったら頭に接着します。
接着するやりやすい方法として、髪の頭の部分の裏面全体にボンドを付け、髪のせなかにあたる部分にもボンドを付けます。
この方法だと頭の部もしっかり接着でき、背中でも接着するので髪が安定します。


(4)髪を頭に接着する

①|②
③|④

①左上の写真
髪のバランスは見栄えに影響する大事なポイントです。
頭に髪を接着する際は、最初に軽く当てて正面や左右から見てバランスをよく見て下さい。
位置が決まってから、顔と頭に「軽く」指をあてて20秒ほど圧着します。あまり強く押すと位置がずれてしまうので気を付けてください。
髪の中心線が頭の真ん中に来るのがベストです。
②右上の写真
髪を背中でも接着することで、髪が安定します。髪の先端をカットしている場合は、ここで先端の裏面にボンドを少し付けて「軽く」接着します。
ボンドが多すぎるとはみ出してしまいます。
③左下の写真
左右の鬢そぎを接着します。ボンドを付ける前に一度あててみて付ける位置を確かめてください。
ボンドは髪の中に隠れる上半分にだけ付けておきます。鬢そぎの上半分を髪の裏側に差し込むように接着します。
位置の目安は顔を正面から見て髪の裏側の白い部分が見えないくらいにします。
④右下の写真
鬢そぎは大きめにしてあるので、お好みでカットしたりかたちを整えてください。なしもありです。
そもそも平安時代の鬢そぎは絵巻や解説書を見てもどのようなかたちが正解なのかよくわかりません。また、公式な場面では髪は結い上げるもののようです。
いろいろ調べてみてください。



(5)からだを曲げる
よりリアルにする方法のきほんを説明します。
人の自然なポーズを再現する場合は、細かいところをちょっとずつ曲げていき、全体のバランスを崩していきます。首を少し傾けるだけでも見え方が変わってきます。いろいろやってみてください。
〇からだは紙の膨らみで支えているので、その膨らみを潰さない様に曲げていきます。元が紙なのでかなりいろいろなポーズを取ることができます。
〇ポーズを固定する場合は、裏面の見えない部分に多めにボンドを付け、指で圧着しながら接着します。
〇袖などを曲げる場合は、しばらく圧着してから「輪ゴム」で数分間固定固定します。手っ取り早く「ホチキスで留める」という方法もありますが、外すときにひと手間かかります。
〇からだなどを曲げる方法のきほんですが、曲げる場所に左手の指を添えて、右手の指でゆっくり曲げていきます。両手の指を同時にうまく使うのがコツです。






(6)補修の方法
〇破損した場合ですが、紙製なので裏から紙をあてて貼り付ければ簡単に補修できます。
ちょっとした破損の場合は、タイトル下にある「重ねの色目」や「補修用パーツ兼袴のすそ」を保管しておき、切り取って貼ってください。
〇紙の切り口や折り目の点線などが気になる方は、あまり紙に浸透しない「コピック」などを使って消してください。水性塗料の「ガンダムマーカー」の「リアルタッチマーカー」がおすすめです。また、ベースの色を揃えなくても「濃いグレー」と「薄いグレー」が一本ずつあると便利です。「黒」は目立ちすぎます。
なお、油性のペンや水彩絵の具は向きません。色鉛筆も被覆の効果がないのでお勧めしません。



END

CONTACT

 お問い合わせ

〒231-0063
神奈川県横浜市中区花咲町2-66桜木町駅前ビル7階(株式会社キンコー内)

Instagramtwitter